ル・コルビュジェ、ミース・ファン・デル・ローエ、ワルター・グロピウスといった、日本の建築にも強い影響を与えた、モダニズムを代表する建築家や、サグラダ・ファミリアで有名なガウディ、大阪市環境局舞洲工場で日本での知名度が高いフンデルトヴァッサーなど、著名建築家が関わった集合住宅を外観写真だけでなく、居住中の室内写真も織り交ぜて紹介している本です。
なかには、世界遺産登録をされたものも。
世界最古の鉄筋コンクリート造の集合住宅といわれているのは、1903年(明治36年)にオーギュスト・ペレが建てた、パリ16区フランクリン通りにあるアパートです。
1952年(昭和27年)に建てられた、マルセイユのユニテ・ダビタシオンは、晴海高層アパート(1958年)や阿佐ヶ谷住宅(1958年)を設計した前川國男が師事した、ル・コルビュジェのもの。
どちらも現存し、現役で利用されているのに、同時期に日本で建てられた集合住宅は、ほぼ姿を消しています。
時を経たものにしか纏えない魅力、
そこに住む人々の建物に対する誇りや、住み方を工夫しながら楽しむ様子が感じられます。